昨日10月2日、強風で境内に散乱した枝や落ち葉を後片付けしていた宮司が「ぎんなんだ!ぎんなんだ!」と言いながら、すごい勢いで社務所に飛び込んできました。何事かと思ったら、ぎんなんの付いたイチョウの枝が落ちていたということでした。実は境内にある大イチョウ、平成14年の奇しくも10月2日の台風で大きな枝が折れ、危険になったために木の芯を詰めて、枝をほとんど切り落としたのでした。以来、裸同然になった木からは、ぎんなんは一度もならなかったのです。それまでは毎年たくさんの実をならし、近所の人がぎんなん拾いをしたものでした。
10年以上の月日がたち、枝が沢山伸びて葉が再び生い茂るようになりましたが、これまで実は一度もなることはありませんでした。ところが、何とちょうど13年目の10月2日に、新たなぎんなんを発見したのです。あたかもイチョウの木が復活宣言をしたかのようです。まだあるかもと、目を凝らしてぎんなんの実を探しましたが、見つかりませんでした。やはりこれは私たちに復活を教えてくれたんだと思えてなりません。この枝を大事にお供えしました。