昨年完成した舞殿。しかし舞台の背面には、よく能舞台にある「鏡板の松」がまだありませんでした。松くい虫にやられてしまった古谷館二の丸のシンボルツリーだった松の木を、ぜひこの舞殿の鏡板の松として復活させたい。また、松崎という地名を持つこの地の再生と復興を祈りたい。そんな宮司の切なる願いに応えてくれたのは、ハウスみかえるの社長夫人畠山貴理子さんと彼女の母校「九州造形短期大学」の学生さんたちでした。
気仙沼から数百キロも離れた九州のキャンパスで、「古谷館八幡神社松の絵プロジェクト」が立ち上げられ、大勢の学生さん、同窓会、地元の業者さんたちの手で気仙沼の松の写真をモデルにした松の絵が杉の板に描かれ(運搬の都合上、絵は20枚の板に分けられて描かれました)、はるばる送られてきたのでした。
それらの絵は、この舞殿を作った棟梁たちの手で見事に舞台の上に再生されました。力強い生命力に満ちた松の絵は、舞殿に新たな命を吹き込みました。来る17日の前夜祭にはこの松の絵もお披露目されます。どうぞお楽しみに。
そして九州造形短期大学の関係者の皆様、貴理子さん、ハウスみかえるさん、本当にありがとうございました。
九州からでは遠いですが、いつの日かどうぞ、この松の木に会いに来てください。お待ちしています。