今回で3年目、最後の小屋館城跡発掘調査の現地説明会が行われました。小屋館城跡は鎌倉時代後半から安土桃山時代まで気仙沼周辺を治めた熊谷氏の一族(ご先祖様ですが)が築城した中世の城跡の一つです。今回は小屋館城の一番北端にあたる場所で、これまでの調査で発掘された空堀のいわば続きの空堀が2条発掘されました。
一つ目の堀は幅7~9m、深さ2~4m、v字状で長さ約40m、これまでのものと合わせると120m以上になるそうです。
もう一つの堀はまだ一部確認されただけですが、これまでの調査結果から長さ80m以上、幅約5m、深さ1.5~2mの規模が推測され、やはりV字状だそうです。
小屋館城は三方海に囲まれたいわば天然の城砦であり、これらの大きな2条の空堀は、唯一尾根伝いにやってくる敵の侵入を防ぐためと、城の区画を明示するためのものだろうということでした。
回を重ねるごとに少しずつ明らかになってきた小屋館城の在り様、知れば知るほどに面白く、7,8百年ほど前の小屋館(古谷館)にタイムトリップした時間でした。